レコードからピッチを解析してみる試み。
テープの走行スピード、レコードの回転数ともに正確な数値でない場合が多いようです。どこまで客観的資料として使えそうか検証してみたいと思います。

【測定方法】
①78.0rpmまたは33.3rpmで録音(メーターでコンマ1まで測定済み)
②ピッチ解析ツールで音源を解析,検出
③解析をもとに解析のベース・ピッチを上げ下げしていく
④ずれがなくなったところでピッチを特定

ピッチ解析ツールにMelodyneを使いました。Melodyneは和音も分解してくれる優秀なツールです。

2019/02/22更新

パリ パリ交響楽団

■1933年

– 440.5Hz(78.0rpm) –

Bach – Concerto for 2 Violins in D minor, BWV 1043
・Pierre Monteux (conductor)
・Georges Enesco (Violin)
・Yehudi Menuhin (Violin)
HMV:DB2003/DB2004

■1937年

– 443Hz(78.0rpm) –

Bach – Violin Concerto in A minor, BWV 1041
・Georges Enesco (conductor)
・Yehudi Menuhin (Violin)
HMV:DB2911/DB2912

 

パリのピッチについて
1783 A=409 Paris. Fork used by Taskin, Paris court tuner
1829 A=425.5 Paris. Pitch of the piano at the Opera
1829 A=434Hz Paris. Opera
1836 A=441 Paris. Opera pianos
1855 A=449Hz Paris. Opera
1859 A=435.4 Paris. The French Commission Diapason Normal
http://www.larrykrantz.com/faqindx2.htm
http://reprints.longform.org/pitch-battles
20世紀初頭までは435Hzが普及していたようです。

ベルリン ベルリンフィルのピッチ解析一覧

◆ 78rpm、戦前スタジオ録音
1926年 437.0-446.8Hz フルトヴェングラーの運命(Grammophone)
・バラバラ。ターンテーブルを重しで回転させていた時代だそうなので、内外周も安定してないです。
1930年 435.5Hz フルトヴェングラーのラコッツィー行進曲(Polydor)
1930年 438.9-440Hz フルトヴェングラーのローエングリン第一幕前奏曲(Polydor)
・A面後半からピッチダウン
1930年 438.9Hz フルトヴェングラーのティル(Polydor)
1930年 437.5Hz フルトヴェングラーのどろぼうかささぎ序曲(Polydor)
1932年 443.4Hz クレツキ、クーレンカンプのベートーヴェン・ロマンス(TELEFUNKEN)
1933年 437.7Hz フルトヴェングラーの後宮からの逃走序曲(Polydor)
1933年 436.6Hz フルトヴェングラーのフィガロ序曲(Polydor)
1937年 442~443Hz フルトヴェングラーの運命(HMV)
1941年 442.7Hz クナッパーツブッシュのバーデン娘(TELEFUNKEN)

内周ぎりぎりまでカッティングされている78rpm盤の中には意図的に回転数を落とし、時間を長めに録音していたものもあるようです。その場合、78rpmで再生するとピッチは高くなります。

◆ マグネトフォン収録の戦中フルトヴェングラー、33.3rpm
1942年 438Hz(mov1~3),440Hz-435Hz-436Hz(mov4) ベートーヴェン・第9(Аккорд)
1942年 440Hz トリスタンとイゾルデ前奏曲、愛の死(Melodiya)
1942年 440Hz シューベルト・グレイト(Melodiya)
1942年 440Hz ベートーヴェン・7番(Melodiya)
1942年 440Hz ブラームス・P協2番(Аккорд)
1943年 438.9Hz ベートーヴェン・4番(Аккорд)
1943年 440Hz ベートーヴェン・運命(Аккорд)
1943年 448.3Hz ブラームス・4番(Аккорд)

◆ マグネトフォン収録の戦後ライブ、33rpm
1947年 446Hz フルトヴェングラー復帰三日目の運命(Eterna)
・実演より高いと思います。DG再発盤のCDではしれっと落としていた気が。。

◆ 戦後スタジオ録音、33rpm
1953年 444Hz ケンペン・ベートーヴェン7番(Philips)
1953年 446.5Hz フルトヴェングラー・シューマン4番(DG)

数が集まると何か見えてくるかもしれません。一年ごとに10枚くらいやれば信頼性も出てくると思います。
ぼちぼち更新。

ウィーン

ロンドン