SP盤復刻にハイレゾは必要か

SP盤復刻にハイレゾは必要か


SP盤の録音や古いモノラル録音なんてmp3やCDで十分!という意見があります。

初めてその意見を聞いた時半分は賛成でもう半分は大反対だと感じました。
確かにいまやYouTubeやiPodの方が遥かに手軽で広範囲に楽しめます。
その一方で、果たしてその媒体が演奏の本来の姿をどれだけ伝えているのか、
という疑問にぶち当たります。


まずは何も考えず以下3つのファイルを保存、ザッピングできるプレーヤーで再生して
その際、ボリュームはひとつまみ普段より少し大きくしてみてください。
出来ればスピーカーで聴いていただきたいです。

 

元のソースは同じ音源です。(ワインガルトナー指揮の第9のSP盤)
言ってしまえば、こんなものの違いなどわからくてもなんの問題もなく、
多少の変化があったとしてそれは些細な問題であり、
神経質にならないほうが音楽を楽しめます。

またこのページは「音質」ではなく、
レコード本来の「記録」という観点から記事を書いています。
と前置きした上で。
 
128kbps・mp3と2つのWaveとの違いがわかった方はいるかと思います。
よく聞くと音楽以前にmp3・128kbpsではわずかにしゅるしゅると
サーフェイスノイズの部分がウネっています。
圧縮する際に情報を削っているためこのような音になります。

では16bit/44.1kHz(以下16bit)と24bit/96kHz(以下24bit)はどうでしょうか。
まとめてみました。

以上DAWのマルチトラック・セッションで3つを並べ
アクティブトラックを交互に切り替えながら何度かチェックた結果、
このような結論が出ました。

そして原盤に近い音は24bitの方であると判断しています。
もちろん上に挙げたことは耳の錯覚で、3種類がすべて同じ音なのかもしれません。
しかし原盤と異なると感じたのであれば「複製」という観点から
ネガティブな評価を下さなければなりません。

当方のSP盤デジタル化の目的は、アナログソースの演奏のデジタル・コピーであるため
「高音質化」とは方向性が異なります。
盤を再生しモニターした音と録音後のプレイバックの音が違ってはいけないのです。

ビットレートについて


当方の制作環境は特殊でフォノイコライザーを使用せず
ヘッドアンプで昇圧後、PC上のデジタルEQで作成したカーブを当てています。
そのため、一応エフェクト類をオフにすれば
針で拾ってアンプで増幅させた素の音が保存されていることになります。

以前、アナログ盤の録音を始めた頃は24bit/96kHzで収録していたのですが
モニターした音と録音後のプレイバックの音が違うことに悩まされていました。

試しに32bit floatで録音した所、モニターの音と同じ音で記録できることがわかりました。
というのも、PC上のソフトウェアを通してモニターしているため
内部の32bit float処理されたものと同じフォーマットでなければ
同じ音にならなかった、というオチだったようです。

また、ディザを複数の種類を試して試行錯誤した結果32bit floatを24bitにダウン・コンバートしても
聴感上ほとんど区別がつかなくなったので、録音は32bit float、
最終的なアウトプットは24bitを選ぶことになりました。
(32bit float対応の再生プレーヤーが少ないですし。。 )

重要なのは録音のマスターが最良の形で保存されているということで、
いつか32bit folatで管理する日が来ても対応することができます。

Sequoia10のディザ設定画面

サンプリングレートについて

PCM録音では波形を方眼紙のように記録します。
高サンプリングレートのメリットは、いわゆる20kHz以上の高い周波数を記録できる~
ということよりも座標のx軸をいかに細かくし本来の波形に近づけるかということが
主な目的となるのですが、録音の場合は経験上ビットレートほどシビアではありません。
私自身は96kHz録音と192kHz録音の違いがわかりませんでした。
再現性・コスト・互換性を踏まえると保存は96kHzがもっともベストだと判断しています。
(アプコンとはまた別の話)
ちなみに使用しているソフト・Samplitude/Sequoiaでは384kHzまで対応しています。

サンプリングレート・44.1kHz 128kbps mp3
16kHzでがくっと落ちこんでいます


サンプリングレート・44.1kHz Wave
22.05kHzは確保できている模様。
そもそも20kHz以上は音楽的な成分はほぼ入っていないと思われますが。。。


サンプリングレート・96kHz Wave
20kHz以上はだいたい-90dBFS以下になっています
40kHzあたりまで録音されていますがさすがに聞こえないですね

以上により、当面は
録音フォーマットを32bit float/96kHz
最終的なフォーマットを24bit/96kHz
として録音・編集を繰り返す日々を送っています(^^)