SP盤復刻にハイレゾは必要か

この記事は2013年に書いたものです。今では32bit float / 384kHzで収録していますが、やはりその時できるの最良のフォーマットで保管するのが一番かなぁと思います。


 

SP盤の録音や古いモノラル録音なんてmp3やCDで十分!という意見があります。

確かにいまやYouTubeやiPodの方が遥かに手軽で広範囲に楽しめます。
その一方で、果たしてその媒体が、録音の本来の姿をどれだけ伝えているのでしょうか。

下記リンクはSP盤を収録したファイルです。ザッピングできるプレーヤーで再生してその際、ボリュームはひとつまみ普段より少し大きくして、出来ればスピーカーで聴いてください。

  • mp3(128kbps) 1.42 MB
  • Wave(16bit/44.1kHz 1,411kbps) 15.6 MB
  • Wave(24bit/96kHz 4,608kbps) 51.1 MB

元のソースは同じ音源です。(ワインガルトナー指揮の第9のSP盤)

128kbps・mp3と2つのWaveとの違いがわかった方はいるかと思います。
よく聞くと音楽以前にmp3・128kbpsではわずかにしゅるしゅるとサーフェイスノイズの部分がウネっています。
圧縮する際に情報を削っているためこのような音になります。

では16bit/44.1kHz(以下16bit)と24bit/96kHz(以下24bit)はどうでしょうか。
まとめてみました。

  • 16bitの方はやや低域が薄い
  • そのためか冒頭二度目の合唱の「Freude !」は24bitの方がわずかに大きく聞こえる
  • 16bitの方は中高域にキラキラした刺激音がある(特にソプラノ)
  • 24bitは音像が柔らかく、ピーキーな帯域がないため耳が痛くなることがない

DAWのマルチトラック・セッションでこの3つを並べアクティブトラックを交互に切り替えながら何度かチェックた結果、このような感想になりました。

ただの耳の錯覚かもしれませんが、原盤と異なると感じたのであれば、正確に「複製」できていないということになりますので、その時できる最良のフォーマットを選ぶべきだと考えてます。

私のSP盤デジタル化の目的は、アナログソースの演奏の正確なデジタル・コピーであるため「高音質化」とは目的が異なります。
盤を再生しモニターした音と録音後のプレイバックの音が違ってはいけないのです。

ビットレートについて

私の制作環境は特殊でフォノイコライザーを使用せず、ヘッドアンプで昇圧後、PC上のデジタルEQで作成したカーブを当てています。
そのため、一応エフェクト類をオフにすれば、針で拾ってアンプで増幅させた素の音が保存されていることになります。

以前、アナログ盤の録音を始めた頃は24bit/96kHzで収録していたのですがモニターした音と録音後のプレイバックの音が違うことに悩まされていました。

試しに32bit floatで録音した所、モニターの音とだいたい同じ音で記録できることがわかりました。
というのも、PC上のソフトウェアを通してモニターしているため、内部の32bit float処理されたものと同じフォーマットでなければ同じ音にならなかった、というオチだったようです。

また、ディザを複数の種類を試して試行錯誤した結果32bit floatを24bitにダウン・コンバートしても
聴感上ほとんど区別がつかなくなったので、録音は32bit float、最終的なアウトプットは24bitを選ぶことになりました。
(32bit float対応の再生プレーヤーが少ないですし。。 )

重要なのは録音のマスターが最良の形で保存されているということで、いつか32bit folatで管理する日が来ても対応することができます。

Sequoia10のディザ設定画面

サンプリングレートについて

PCM録音では波形を方眼紙のように記録します。
高サンプリングレートのメリットは、いわゆる20kHz以上の高い周波数を記録できるということよりも座標の時間軸をいかに細かくし本来の波形に近づけるかということが主な目的となるのですが、録音の場合はビットレートほどシビアではありません。
私自身は96kHz録音と192kHz録音の違いがわかりませんでした。
再現性・コスト・互換性を踏まえると保存は96kHzがベストだと判断しています。
使用しているソフト・Samplitude/Sequoiaでは384kHzまで対応しています。

サンプリングレート・44.1kHz 128kbps mp3
16kHzでがくっと落ちこんでいます

サンプリングレート・44.1kHz Wave
22.05kHzは確保できている模様。
そもそも20kHz以上は音楽的な成分はほぼ入っていないと思われますが。。。

サンプリングレート・96kHz Wave
20kHz以上はだいたい-90dBFS以下になっています
40kHzあたりまで録音されていますがさすがに聞こえないですね

以上により、当面は
録音フォーマットを32bit float/96kHz
最終的なフォーマットを24bit/96kHz
として録音・編集を繰り返す日々を送っています(^^)

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