レコードの内周歪みの修正

私がレコードの音源を編集する際には、ほぼ必ず内周歪みを修正してます。

レコードは内周に行くにつれ高域特性が落ち込む性質を持っています。
トラッキングエラーやトレースの走行スピードが遅くなり高域の特性が落ち込むのが原因なのですが、
12インチ盤の場合、最内周は最外周にくらべ1/2~1/3ほどのトレーススピード速度になるので「内周歪み」がはっきり分かる形で現れます。
聴感上では音の輪郭が丸まったり分離が悪く団子になったような印象を持ちます。

自分なりの解決方法を探ってみました。

高域の復元

EQ

内周へ向かうと徐々に高域が落ち込んでいくので、どの時間軸でも均等なF特性を目指します。
具体的な方法としてはEQのオートメーションという機能を使用し、マウスでEQの高域チャンネルに対しボリュームカーブを描き、それに沿って徐々にブーストしていくよう設定します。

ハードEQで調整しても良いのですがソフトウェア上のほうが客観性を保ちつつ、時間をかけずに正確な処理ができます。
Q幅を広めにとって11-12kHz当たりから持ち上げることにしました。

6分あたり

高域に大きな落ち込みはないのでEQはフラットな状態です。
このポイントをベースに調整していきました。(最外周は高域を少しカットしています)

eq1

22分あたり

高域特性の落ち込みが目立つのでググっと持ち上げました。
前半部分や次の面の外周と比較しながら調整し、聴感上の楽器の音やノイズの特性を一致させます。

eq2

感覚では内周歪みによる落ち込みは8-9kHz当たりから起こっているようです。

フルトヴェングラーの英雄/1952年スタジオ録音。
第二楽章の途中で盤面が変わるのでその部分をピックアップしてみました。
40秒辺りが盤面切り替わり部分

内周歪み調整前

内周歪み調整後

SP盤の場合では、綺麗につなぐためにこのような高域特性の統一と 更にもう一手間かける必要があります。(面倒ですね)

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